女性が一ヶ月に一度付き合っていかなければならないもの、生理。
ナプキンをしていても不快なデリケートゾーン、つらい生理痛、肌荒れ、考えるだけでうんざりしてしまう期間ですね。
生理前後は体の不調もそうですが、ホルモンバランスの変化によって心にも変化が起こったりします。
生理にまつわる症状は様々で個人差がありますが、生理前後の心と体のコンディションが最高と言う人はめったにいません。
このときばかりは男性が羨ましくなりますね。
生理が始まる数日前の不調を特に月経前症候群(PMS)といいます。
主な症状は、胸やお腹が張ったり、便秘やむくみ、食欲増進といった体の変化と、イライラ、無気力、憂鬱といった心の変化です。
多少の心身の変化でしたら問題ありませんが、あまりにも症状が重い場合、病院にいって診察を受けることをおススメします。
とある20代の女性が、PMSで毎月精神的に不安定になるという体験談を寄せてくれました。
ひろみ(仮名)さんの場合
私はPMSでない時は、作り笑顔などすることなく心の底から笑えて、無償で親切を振りまくことが好きな、客観的に見ても良い人だと思います。
しかし生理の前だけはどうしても気分が最悪で、性格も最悪になってしまいます。
最近はわりとマシになってきたのですが、生理の2、3日前になると私はとっても情緒不安定になります。
自分はこの世界にとって不要な存在のような気になりますし、放っておかれるのは嫌だけど同情されるのも嫌、思春期や反抗期の時のような理不尽な欲求で頭がいっぱいになります。
ひどく惨めな気持ちでいっぱいで、こんな子供っぽい思考回路になってしまうこと事態にもうんざりしてしまうほど。
いつもはそういった気持ちを隠して、外面は笑顔で良い人を演じています。
それでも抑えきれず、突然泣き出すこともありました。
生理が始まってしまえば嘘のように気分が晴れて、軽い腹痛がたまにある程度で済んでいます。
職場の人や知り合い程度の友人相手には愛想笑いも出来るのですが、親しい人に対して辛く当たってしまうことが多々ありました。
特に彼氏には何度も理不尽なことをしてしまいました。
普段は彼氏と女友達が遊んでいても、彼のことを信頼しているので気にしないでいるのですが、生理前だと無性にムカついて、何で他の女と遊んでいるのかというメールを送りまくってしまいます。
男友達と遊んでいるときも、なんか楽しそうにしているのがムカつくというメールを送ってしまいます。
要はただかまって欲しいだけなのです。
このような一方的なメールを送った後、自己嫌悪でさらに落ち込んでしまうと言う負のスパイラル。
幸い、彼には生理前のこの症状を理解してもらっているので「普段の君を知っているから、これくらいでは嫌いにならないよ」と言ってくれています。
そんないい人だから数年間も付き合ってくれているのだと思います。
しかし、こんな良い彼だからこそ、私も彼のことを大切にしたいですし、不要な迷惑をかけないようにしたいと思い、自分なりに改善を試みています。
生理前のイライラは女性ホルモンの乱れが原因だそうですので、普段から豆乳でイソフラボンを摂取しています。
自分の体でホルモンバランスを整えるために、高タンパク低カロリーそして沢山の野菜というバランスの良い食事を心がけ、適度な運動と睡眠を取り入れています。
これだけで大分症状は軽くなりました。
それでも生理前で無性に悲しいな、イライラしているな、と感じたら、落ち着く音楽を流し名がら、心温まる本を読むことで心を穏やかな状態にします。
普段健康的に過ごしているから、簡単な対策だけでも落ち着けるようになったのだと思います。
ひろみさんはPMSで感情のコントロールが難しくなってしまいました。
なぜそうなったかと言うと、体内の女性ホルモンの変化が関係しています。
テルモのホームページではこのように説明しています。
PMSの原因
PMSがどうして起こるのか、その原因はまだはっきりしていませんが、考えられる要素として以下の3つがあげられます。
① プロゲステロン(黄体ホルモン)の影響
排卵〜生理前に分泌されるプロゲステロン(黄体ホルモン)によって、脳内物質(GABA) や水分代謝に影響し、体調が不安定になるといわれています。
② 脳内物質の低下
排卵後、卵胞ホルモンの分泌が減ることにより、セロトニン (喜びを感じる脳内物質)が急激に低下し、ネガティブな気持ちを引き起こすといわれてます。
③ ビタミンやミネラルの欠乏
PMSの人は、ビタミン・ミネラルの微量栄養素の欠乏状態にあるといわれています。
出典:PMSとは? - テルモ|基礎体温でカラダと話そう
健康な女性であれば、排卵の周期に合わせて女性ホルモンのバランスが変化するのは自然なことです。
コーヒーを飲むと興奮して目が冴えるように、アルコールを飲むと理性が弱まるように、脳は様々な物質の影響を受けて働きを変えます。
ホルモンも脳に影響を与える物質です。
生理前のホルモンバランスは、脳内物質の量に影響しネガティブな気分にしてしまうものなのです。
しかし、ひろみさんが健康に気を遣った結果、症状が軽くなったように、ある程度コントロールすることが出来るようです。
上記のテルモの③のように、ビタミン・ミネラルといった微量栄養素を適宜とるようにし、ストレスを溜めないこと、吐き出すことを心がけていれば、辛さが軽減することもあるみたいです。
また、自分のホルモンバランスの変化を知るためにも、基礎体温を毎日測って記録すると、今自分の感情がどんな状態になりやすいか把握しやすくなります。
基礎体温が上がる時期が、プロゲステロン(黄体ホルモン)の多い時期。
つまりPMSは基礎体温の高い時期に起こりやすいのです。
PMSのまとめ
いかがでしたでしょうか。
生理前にイライラしたり、憂鬱になったり、感情のコントロールが上手くいかなくなる女性は意外に多く、同じように悩む仲間は沢山います。
ホルモンバランスを整え、栄養のある食事とストレスを上手く処理する生活を心がけていれば、軽くなる可能性もあります。
が、冒頭で書いた通り、あまりに症状が重い場合は産婦人科を受診し、適切な指示を受けてください。